Travel Notes / 2026 ・ No.02

熱海 1泊2日モデルコース

温泉の街で一泊して、翌日は溶岩の海岸と火山の山へ

公開

溶岩が固まった赤茶色の岩場の上を、木の柵の遊歩道が海へ延びている。まわりは濃い青の海
城ヶ崎海岸の遊歩道。約4,000年前に大室山から流れ出た溶岩が、そのまま海に落ち込んだ岬を歩きます写真:Zairon / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)

東京から新幹線で45分。1日目は熱海の街を歩いて温泉宿に泊まり、
2日目は伊豆高原へ足を延ばして、城ヶ崎海岸の吊り橋と大室山のお鉢めぐり。
乗り物と滞在時間まで、時刻つきでまとめました。

一

ルートの考え方

CORE

1日目は熱海の街、2日目は伊豆高原の自然。性格の違う二つのエリアを、温泉宿の一泊でつなぎます。熱海から伊豆高原へは電車1本(約40分)。帰りは伊東から特急踊り子で東京まで乗り換えなしです。

このルートを組むうえで考えたのは、次の三つです。

  • 街歩きは下り坂で ── 熱海は駅が高台にあり、海に向かって下る坂の街です。バスで一番高いMOA美術館に上がってから、坂を下りながら神社、海辺へと歩くと足が楽です
  • 海岸は午前中に ── 城ヶ崎海岸は東向きの海岸なので、午前中は海が明るく見えます。散策は2日目の朝いちばんに
  • 大室山を最後に ── 大室山のふもとから伊東駅へは路線バスが多く出ています。ここを最後にすると、帰りの特急に合わせやすくなります
熱海市街の空中写真に1日目の動線と5つのスポットを描いた地図。熱海駅からバスでMOA美術館を往復し、JR伊東線で来宮駅へ、来宮神社から坂を下って親水公園とサンビーチへ歩く
1日目の地図。国土地理院の空中写真に、動線と立ち寄り先を描き込みました。番号は立ち寄る順、矢印は進む向きです(クリックで拡大)
伊豆高原の空中写真に2日目の動線と3つのスポットを描いた地図。城ヶ崎海岸駅から歩いてぼら納屋へ、海沿いのピクニカルコースで門脇つり橋と伊豆海洋公園へ、バスで大室山のふもとへ
2日目の地図。城ヶ崎海岸駅から海岸を歩き、バスで大室山へ。帰りは大室山のふもとから伊東駅へバスで出ます

立ち寄るのは、地図の番号順に次の8か所です。

番号スポットひとことで
①熱海駅・駅前商店街玄関口。昼食と食べ歩き
②MOA美術館光のエスカレーターと相模湾の眺め
③來宮神社樹齢2,100年以上の大楠
④親水公園海に張り出したテラスの散歩道
⑤熱海サンビーチ温泉街の目の前の砂浜
⑥ぼら納屋(城ヶ崎海岸)海沿いの遊歩道のスタート
⑦門脇つり橋・門脇埼灯台断崖に架かる吊り橋
⑧大室山リフトで登る火山と、お鉢めぐり
二

1日目のスケジュール

DAY 1

東京を 8:57 の新幹線で出て、熱海に 9:42 着。MOA美術館、駅前で昼食、來宮神社、海辺と回って、16時45分ごろ宿にチェックインします。夜は温泉と夕食でゆっくり。

1日目の時間配分(番号は地図のスポット)

2 1 3 4 5 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 移動 観光・食事 宿・温泉

2026年10月の土曜のダイヤで確かめた一例

時刻行程交通手段・所要メモ
08:57東京 → 熱海(09:42)東海道新幹線 こだま 45分自由席でも行ける。在来線の特急踊り子なら約80分
09:42熱海駅 到着大きな荷物は駅のコインロッカーへ
10:00熱海駅 → MOA美術館(10:07)路線バス 7分・200円駅前バスターミナル8番乗り場。日中は15分おき前後
10:07② MOA美術館滞在 約2時間木曜休館(祝休日は開館)
12:13MOA美術館 → 熱海駅(12:20)路線バス 7分・200円
12:20① 駅前商店街で昼食滞在 約75分海鮮丼や干物定食、食べ歩き
13:41熱海 → 来宮(13:43)JR伊東線 1駅・160円
13:50③ 來宮神社滞在 50分来宮駅から徒歩約5分
14:40來宮神社 → 親水公園徒歩 約20分(下り坂)街なかを抜けて海へ
15:00④ 親水公園滞在 40分ムーンテラス・渚デッキ
15:40⑤ 熱海サンビーチ滞在 35分砂浜沿いに北へ歩く
16:15駅で荷物を受け取り、宿へ徒歩・タクシー駅へは上り坂。タクシーなら数分
16:45宿にチェックイン夕食前に一風呂
18:30夕食
20:20(開催日なら)熱海海上花火大会20分海辺の宿なら部屋からも

荷物は、宿が駅から近ければ朝のうちに宿に預けてしまうのがいちばん楽です(チェックイン前でも預かってくれる宿が多い)。MOA美術館行きのバスは美術館の休館日は運休します。

三

2日目のスケジュール

DAY 2

熱海を 9:03 の電車で出て、城ヶ崎海岸駅に 9:44 着。海岸を2時間ほど歩いてから、バスで大室山へ。昼食とリフトを楽しんで、伊東から特急で東京に 17:48 着です。

2日目の時間配分(番号は地図のスポット)

6 7 8 8:00 10:00 12:00 14:00 16:00 18:00 移動 観光・散策・食事 宿(朝風呂・朝食)

2026年10月の土曜のダイヤで確かめた一例。バスは日によって本数が変わります

時刻行程交通手段・所要メモ
07:00朝風呂・朝食
08:40チェックアウト、熱海駅へ歩く日なので荷物は小さく
09:03熱海 → 城ヶ崎海岸(09:44)JR伊東線・伊豆急行線 直通 41分・1,000円伊東で乗り換えなし。海側(進行方向左)の席へ
09:44城ヶ崎海岸駅 → ぼら納屋徒歩 約30分ホームに足湯あり
10:15⑥ ぼら納屋 → ピクニカルコース散策 約45分海沿いの遊歩道を南へ
11:00⑦ 門脇つり橋・門脇埼灯台滞在 約45分灯台の展望台にも上がる
11:45門脇 → 伊豆海洋公園バス停徒歩 約15分コースの終点
12:35伊豆海洋公園 → シャボテン公園(13:01)東海バス 26分・570円乗り遅れたら 12:50 発(13:15 着)
13:05⑧ 大室山のふもとで昼食滞在 40分リフト乗り場の周りに食事処
13:50⑧ リフトで山頂へ・お鉢めぐり約60分リフト往復1,000円
14:50おみやげ・休憩
15:06シャボテン公園 → 伊東駅(15:33)東海バス(快速)27分・880円バス停はリフト乗り場のすぐ前
16:02伊東 → 東京(17:48)特急踊り子 1時間46分・4,000円(指定席)乗り換えなし。事前に指定席を

早く帰りたいなら、同じ 16:02 の踊り子を熱海で降りて新幹線こだまに乗り換えると、東京 17:18 着(4,850円)になります。伊豆急行線の車窓は、伊東を過ぎたあたりから左手に海が広がります。

四

きっぷと予算

TICKET

このルートは行きと帰りで駅が違うので、往復割引やフリーパスより、区間ごとに交通系ICカードで乗るのが簡単です。前もって買っておきたいのは、帰りの特急踊り子の指定席だけです。

項目おとな1人メモ
東京 → 熱海(こだま・自由席)3,740円指定席なら 4,270円
MOA美術館バス(往復)400円片道200円
MOA美術館2,000円中学生以下は無料
JR 熱海 → 来宮160円ICカードなら155円
熱海 → 城ヶ崎海岸1,000円JR 350円+伊豆急 650円
バス 伊豆海洋公園 → シャボテン公園570円
大室山リフト(往復)1,000円往復券のみ
バス シャボテン公園 → 伊東駅880円
伊東 → 東京(踊り子・指定席)4,000円運賃2,420円+指定席特急料金1,580円
昼食2回・休憩4,000〜5,000円
合計の目安約18,000円+宿泊費おみやげは別

料金は2026年9月時点の公表額・検索結果です。宿泊費は宿と日取りで大きく変わるので別枠にしました。熱海の温泉宿は1泊2食付きのプランが多く、夕食の時間に合わせて夕方にチェックインするのが一般的です。

五

① 熱海駅と駅前商店街

新幹線を降りたら、駅前はもう温泉街の入口です。改札を出た正面に、アーケードの仲見世通りと平和通りの二つの商店街が口を開けています。朝はそのままバスでMOA美術館へ向かい、昼に戻ってきてここで昼食にします。

熱海駅前のアーケード商店街。左手前に石の標柱と木のベンチ、奥に店が並ぶ
駅前の商店街。干物や練り物、温泉まんじゅうの店が軒を連ね、昼食と食べ歩きに困りません写真:Dquai / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
WHY

駅前の商店街は、熱海の「食」がいちばん手軽に集まっている場所です。相模湾の干物や海鮮丼の店、練り物や温泉まんじゅうの食べ歩き。昼食をここにすると、午後の移動の起点(熱海駅)から離れずに済みます。

  • 昼食 ── 干物の定食や海鮮丼の店が並びます。人気店は昼どきに行列ができるので、12時20分ごろの到着はちょうどいい時間です
  • 食べ歩き ── 揚げたての練り物、温泉まんじゅう、プリン。商店街の中ほどに、座って休めるベンチもあります
  • 駅前の足湯 ── 駅前広場には無料の足湯「家康の湯」があります。電車を待つあいだに
六

② MOA美術館

熱海駅からバスで7分、海を見下ろす高台に建つ美術館です。国宝の尾形光琳「紅白梅図屏風」をはじめとする日本・東洋美術のコレクションで知られます。開館は 9:30〜16:30(入館は16:00まで)、木曜休館。

緑色に光るドーム状の天井の下を、長いエスカレーターが上へ延びている
入口から本館へは、光の色が移り変わるトンネルのようなエスカレーターを乗り継いで上がります写真:663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
WHY

作品だけでなく、「着くまで」と「窓の外」も見どころの美術館です。入口から本館へは、光の色が移ろうトンネルのようなエスカレーターを乗り継いで山を上がり、たどり着いたロビーの大きな窓いっぱいに相模湾が広がります。

  • 光のエスカレーター ── 入口から本館まで、いくつものエスカレーターを乗り継いで上がります。途中の円形ホールでは、ドームの天井いっぱいに万華鏡のような映像が映し出されます
  • 黄金の茶室 ── 豊臣秀吉が作らせたと伝わる、壁も柱も金箔で覆われた茶室の復元です
  • 海の眺め ── 本館ロビーや屋外の広場から、相模湾と、晴れていれば初島・伊豆大島まで
  • 庭園 ── 敷地内には日本庭園や茶室もあり、展示を見たあとの散歩にちょうどいい広さです
石造りの門のような開口部の向こうに、相模湾と水平線が広がっている
高台に建つ美術館からは、相模湾が一望できます。晴れていれば初島や伊豆大島も写真:663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
手入れされた庭の奥に、深い軒の和風の建物が建っている
敷地内の日本庭園。展示室を出たら、庭をひと回りして休憩するのもおすすめです写真:663highland / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)

国宝「紅白梅図屏風」は、例年梅の季節(2月ごろ)に合わせて公開されます。見たい作品がある場合は、展示スケジュールを公式サイトで確かめてください。

七

③ 來宮神社

熱海駅から伊東線で1駅、来宮駅から歩いて5分ほどの神社です(正式な表記は「來宮神社」)。境内の奥に、国の天然記念物に指定された御神木の大楠がそびえています。

巨大な楠の幹の前に、お参りする人たちが並んでいる
御神木の大楠。樹齢2,100年以上とされ、国の天然記念物です写真:Batholith / Wikimedia Commons(Public domain、トリミング・縮小)
WHY

大楠は樹齢2,100年以上とされ、見上げるとその太さと生命力に圧倒されます。幹のまわりを一周すると寿命が1年延びる、願い事を胸に一周すると願いが叶う、という言い伝えがあり、参拝者が木のまわりを静かに歩いています。

  • お参りの順番 ── まず拝殿でお参りしてから、奥の大楠へ。一周するときは、ほかの参拝者の流れに合わせて
  • 境内の茶寮 ── 参集殿に併設の茶寮「報鼓(ほうこ)」など、境内に休憩処があります。ひと休みしてから坂を下りましょう
  • 夜の大楠 ── 日が暮れると大楠はライトアップされます。宿から遠くなければ、夜にもう一度訪ねるのも一興です
緑の木々に囲まれた朱塗りの拝殿と、手前の石段
來宮神社の拝殿。まずはここでお参りをしてから大楠へ写真:AT@wiki / Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0、トリミング・縮小)
雨上がりの境内。黒い玉砂利の上に、落ち葉でハートの形が描かれている
参集殿の前の境内。落ち葉で描いたハートが迎えてくれることも写真:AT@wiki / Wikimedia Commons(CC BY-SA 2.0、トリミング・縮小)
八

④ 親水公園と ⑤ 熱海サンビーチ

來宮神社から坂を20分ほど下ると、海に出ます。ヨットハーバーに面した親水公園から、砂浜の熱海サンビーチへ、海沿いを北へ歩きます。

海に面した広場に、翼を広げたようなモニュメントが立っている
親水公園の「ムーンテラス」。恋人の聖地にも選ばれている海辺の広場です写真:Miyuki Meinaka / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
WHY

熱海は、温泉街と砂浜と港がすぐ隣り合っているのが魅力の街です。宿に入る前の夕方、海風に吹かれながら歩く40分ほどの散歩が、1日目のしめくくりになります。

  • ムーンテラス ── 親水公園の、海に張り出した広場。「恋人の聖地」にも選ばれています
  • 海辺の遊歩道 ── 姉妹都市のイタリア・サンレモをイメージしたという、ヤシの並木とデッキの続く遊歩道です
  • サンビーチ ── 温泉街の目の前の砂浜。夜は砂浜がライトアップされ、昼とは違う表情になります
ヤシの木が並ぶ海沿いの遊歩道。右手にヨットハーバー、奥に熱海の街
ヤシの並木が続く海沿いの遊歩道。南イタリアの海辺を思わせる造りです写真:Suicasmo / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
青空の下の砂浜。奥に熱海の温泉街のビルが並ぶ
熱海サンビーチ。温泉街のすぐ目の前に砂浜が広がります写真:Suicasmo / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
九

温泉宿の夜と、海上花火

1日目の夜は、温泉宿でゆっくり。夕食の前に一度お湯につかり、夜と翌朝にもう一度。熱海の温泉は塩分を含む湯が多く、湯上がりに体が冷めにくいと言われます。

WHY

日程が合えば、熱海海上花火大会を。熱海湾は三方を山に囲まれたすり鉢の形で、打ち上げの音が山に反響して、体に響くような迫力です。2026年度の秋冬は 10月12日・10月25日・11月8日・11月23日・12月6日・12月25日、いずれも20:20〜20:40の予定です。

夜の海の上に、白い大輪の花火がいくつも開いている
熱海海上花火大会。湾に囲まれているので、音が山に反響して大迫力です写真:Atsuya14d / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
  • 宿選び ── 花火を部屋から見たいなら、海に面した客室のある宿を。サンビーチ周辺の宿なら、浜まで歩いてすぐです
  • 見る場所 ── いちばんの見どころは熱海サンビーチ。花火大会の日の海辺は人が多いので、早めに場所を
  • 翌朝 ── 2日目は9時の電車に乗るので、朝食は7時台に。朝風呂の時間も見込んでおきましょう
十

⑥ 城ヶ崎海岸を歩く

2日目は、熱海から電車で約40分の城ヶ崎海岸駅へ。駅から住宅地を30分ほど歩いて海に出ると、そこが城ヶ崎ピクニカルコースの起点、食事処の「ぼら納屋」です。ここから海沿いの遊歩道を南へ、門脇つり橋を経て伊豆海洋公園まで歩きます。

松の枝越しに、黒い溶岩の岬が連なる海岸と、光る海面
城ヶ崎海岸は、黒い溶岩の断崖が約9kmにわたって続く海岸です写真:Zairon / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
WHY

城ヶ崎海岸は、約4,000年前、大室山の噴火で流れ出た溶岩が海に達してできた海岸です。黒い岩の断崖が、波に削られて入り組んだ岬と入り江を作っています。遊歩道は断崖の上を通るので、足もとで大きな波が砕けるのを見下ろしながら歩けます。

  • ぼら納屋 ── 江戸時代にボラ漁のために建てられた茅葺きの漁師小屋を、食事処として復元した建物。金目鯛の料理が名物です。営業は11:00〜15:00(木曜定休)なので、この行程では起点として通り過ぎます。昼食をここにするなら、後ろのバスを遅らせてください
  • コースの長さ ── 観光案内では「約3km・ゆっくり歩いて90分」とされます。ぼら納屋から門脇までは、寄り道をしなければ25分ほどです
  • 見どころ ── 幕末に築かれた砲台の跡、溶岩の柱状の割れ目、波が吹き上げる岩場。道は整備されていますが、根や岩で凹凸があります
海から切り立った、柱が集まったような形の岩の塔
波に削られた溶岩の岩塔。溶岩が冷えて固まるときにできた柱状の割れ目が見えます写真:Zairon / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)

城ヶ崎海岸は、門脇からさらに南の八幡野まで「自然研究路」が続き、全長は約9kmあります。今回は北側のピクニカルコースだけを歩きます。

十一

⑦ 門脇つり橋と灯台

断崖と断崖のあいだに架かる吊り橋。奥の岬に白い灯台
門脇つり橋。長さ48m、海面からの高さ23m。足もとで波が砕けます写真:Takuya ASADA / Wikimedia Commons(CC BY 2.0、トリミング・縮小)

ピクニカルコースのハイライトが、断崖と断崖のあいだに架かる門脇つり橋です。長さ48m、海面からの高さは23m。歩くと少し揺れ、足もとのすき間から波が見えます。

WHY

吊り橋を渡ったすぐ先の門脇埼灯台には、上に展望台があります(4〜10月は9:00〜17:00、11〜3月は16:00まで)。上から見ると、いま渡った吊り橋と、溶岩の海岸線が南北に続く様子がひと目で分かります。

  • 吊り橋が怖い人は ── 橋を渡らずに回り込める道もあります
  • 休憩 ── 灯台のそばに売店とトイレがあります。アイスを食べながら、バスの時間まで一休み
  • バス停へ ── 門脇から伊豆海洋公園のバス停までは、遊歩道の続きを歩いて15分ほどです
海から切り立つ黒い断崖の上に、白い灯台の頭が見えている
断崖の上に立つ門脇埼灯台。上の展望台から、いま渡った吊り橋と海岸線を見下ろせます写真:Zairon / Wikimedia Commons(CC BY-SA 4.0、トリミング・縮小)
十二

⑧ 大室山

伊豆海洋公園からバスで26分、伊豆高原の真ん中にそびえる大室山(標高580m)のふもとに着きます。バス停「シャボテン公園」の目の前が、登山リフトの乗り場です。まずはふもとの食事処で昼食を。

枯れ草色のなめらかな円錐形の山が、田畑の向こうにそびえている
大室山。お椀を伏せたような形は、約4,000年前の噴火でできたスコリア丘です写真:Batholith / Wikimedia Commons(Public domain、トリミング・縮小)
WHY

大室山は、約4,000年前の噴火でできたスコリア丘です。お椀を伏せたようなきれいな形は、毎年2月の山焼きで木が育たず、草に覆われているから。山は国の天然記念物で、歩いて登ることはできず、リフトだけで山頂に上がります。

  • 登山リフト ── 往復1,000円。3月〜9月は9:00〜17:00、10月〜2月は9:00〜16:00(上りの最終)。山頂まで数分です
  • お鉢めぐり ── 火口のまわりを一周する約1kmの遊歩道で、20〜30分。天気がよければ富士山、伊豆大島、天城の山々まで見渡せます
  • 火口の底 ── すり鉢の底は平らな芝生で、アーチェリー場になっています
リフトの座席から見下ろした景色。黄色いリフトが山腹を上り、遠くに伊東の街と海
登山リフトで山頂へ。登りの数分間、背中側に伊豆高原と海が広がります写真:っ / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0、トリミング・縮小)
緑の斜面に囲まれたすり鉢状の火口。底は平らな芝生になっている
山頂の火口。まわりを一周する「お鉢めぐり」は約1km。火口の底はアーチェリー場です写真:Dandy1022 / Wikimedia Commons(CC BY-SA 3.0、トリミング・縮小)

リフトは強風・雷・視界不良のときは止まり、6月と12月には長期の整備休業があります(2026年は12月7日〜18日)。帰りのバス停は、リフト乗り場のすぐ前です。

十三

出かける前に

  • 木曜日は避ける ── MOA美術館(祝休日は開館)とぼら納屋が木曜休み。1日目を木曜にしないように
  • 帰りの特急は予約を ── 週末の踊り子は混みます。行きの新幹線は自由席で十分ですが、帰りは指定席を確保しておくと安心です
  • 2日目は歩く服装で ── 海岸の遊歩道は岩や木の根で凹凸があり、坂もあります。スニーカーで。荷物は小さなリュックにまとめるか、宿から自宅へ宅配便で送ると身軽です
  • 雨の日は ── 海岸は滑りやすく、大室山のリフトも止まりやすくなります。2日目が雨なら、伊豆高原の美術館めぐりや、熱海でゆっくり過ごす案に切り替えを
  • 時刻は必ず確認 ── この記事の時刻は2026年10月の土曜のダイヤで調べた一例です。平日・日曜・季節でバスの本数が変わるので、前日に乗換案内で確かめてください

結 — 一枚まとめ

  1. 東京 8:57 の新幹線で熱海へ。2日目は 17:48 に東京着(熱海でこだまに乗り換えれば 17:18)。
  2. 1日目はバスでMOA美術館に上がり、坂を下りながら駅前商店街(昼食)、來宮神社、親水公園、サンビーチへ。夜は温泉宿で。
  3. 2日目は熱海 9:03 の電車で城ヶ崎海岸へ。ぼら納屋から門脇つり橋・灯台まで海沿いを歩き、バスで大室山へ。
  4. 大室山はリフトで山頂へ、お鉢めぐり約1km。ふもとからバスで伊東駅へ出て、特急踊り子で東京へ。
  5. 予算は交通・入場・昼食でひとり約18,000円+宿泊費。木曜日は休みが重なるので避ける。

参考

写真は Wikimedia Commons で公開されている、再利用が認められた写真を使っています。作者とライセンスは各写真の下に記しました。地図の空中写真は国土地理院、道と線路の形状は OpenStreetMap のデータをもとに作成しています(沖合の海は、撮影時期の違う写真の継ぎ目をならすために色を整えています)。料金・時刻は2026年9月時点のもので、変わることがあります。

旅ノート No.2 — 熱海 1泊2日モデルコース / 2026.09

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